司法書士飯田ブログ
2013年2月26日 火曜日
「錯覚」で、うつが治る?
「心理学では、人には「自分は平均より優れている」という思い込み(優越の錯覚)があることが知られているが、この錯覚が脳内の異なる部位の連携の強弱や、神経伝達物質に影響されることが25日までに、放射線医学総合研究所などの研究で分かった。抑うつ状態ではこの錯覚が弱いことも知られており、成果は抑うつ症状の診断などへの応用が期待できるという。」
(ヤフーニュースより)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130226-00000013-jij-sctch
要するに、人は誰しも「自分は優秀」という錯覚があるが、抑うつ状態ではこの錯覚が「弱い」とのこと。
この現象を逆手に取れば、抑うつ症状の診断への応用が期待できるということですね。
自分は平均より優れている…そんなこと思っているのかなあ?
どちらかといえば「自分はどうしてダメなんだろう」と思うことが多いような。
「その結果、脳の深部(大脳基底核)にある線条体という部位で、神経伝達物質のドーパミンが多いと、線条体と、認知をつかさどる前頭葉の「前部帯状回」と呼ばれる部位の連携が低下。両部位の連携が弱いほど、「錯覚」の程度が強いことが分かった。」(記事より)
ドーパミンが多いと錯覚が「弱い」ということだから、興奮状態では「うつ」になりづらいということですね。
確かに興奮しているときは「自分はイケてる!」って思えてる。
錯覚は、人にとって必要な機能だったんですね。
心理学者のアルバート・エリスが提唱した「ABC理論」というのがあります。
例えば「離婚」という出来事が起きたとき。
離婚はネガティブなイメージがありますが、この出来事に対してすべての人が「不幸」と感じるかというと、そうとも言えません。
人によっては「やっと解放された!」と喜ぶ人もいます。
同じ出来事が起きても、それによる感情は人によって違う。
それは、「出来事」と「感情」の間に「受け取り方」があるからです。
人の悩みの原因は「出来事」にあるのではなく「受け取り方」にある、という考え方がABC理論です。
A (affairs) :出来事
B (Belief) :受け取り方
C (consequence) :感情・結果
世の中には、様々な思い込みがあります。
「離婚は良くないもの」と思う人が多いと思いますが、それは全ての人にとって良くないものなのでしょうか。
何かに悩んだとき、別の受け取り方を探してみてはどうでしょうか。
「錯覚」も、受け取り方によってはプラスになるのですから。
投稿者
最近のブログ記事
- 公正証書のデジタル化が始動 —手続きが暮らしに寄り添う時代へ
- 司法書士が直面する情報提供の葛藤 ―相続人の要望と秘密保持義務のはざまで―
- AIでの文字起こしが成年後見の現場で大活躍
- 「神はいない」と感じた日 ― トラブルから身を守る俯瞰力―
- 本家の嫁が背負う祭祀と遺産の不均衡:法と慣習の狭間で
- 誰かの声を借りるということ ~親子の距離感に映る、言葉の伝え方の工夫~
- 登記の完了まで1か月以上かかる現状について
- 不動産の名義変更を予定されているお客様へ ~読み仮名・生年月日・メールアドレスのご提供について~
- 50歳で転職サイトに登録して気づいた、司法書士としての働き方と業界の限界
- メアドに振り仮名?
月別アーカイブ
- 2025年10月 (1)
- 2025年9月 (1)
- 2025年8月 (2)
- 2025年7月 (1)
- 2025年6月 (1)
- 2025年5月 (1)
- 2025年4月 (1)
- 2025年3月 (1)
- 2025年1月 (1)
- 2024年11月 (1)
- 2024年10月 (1)
- 2024年9月 (1)
- 2024年8月 (2)
- 2024年7月 (3)
- 2024年3月 (3)
- 2024年2月 (1)
- 2024年1月 (2)
- 2023年12月 (14)
- 2013年6月 (5)
- 2013年3月 (3)
- 2013年2月 (5)
- 2013年1月 (2)
- 2012年12月 (7)
- 2012年11月 (8)
- 2012年10月 (8)
- 2012年9月 (5)