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2026年7月19日 日曜日

支える人が疲弊しないために

先日、医療・介護関係者の交流会に参加した。介護関係者のお誘いで、少人数の勉強会のようなものを想像していたのだが、実際には訪問医療、訪問看護、デイサービス、訪問介護など、さまざまな立場の方が集まる大きな交流会だった。

そこで印象に残ったのは、医療・介護の仕事は、制度と人のつながりの両方で動いているということだった。介護保険や医療保険という公的保険の枠組みの中では、サービスの価格は大枠で決められている。したがって、事業として売上を伸ばそうとすれば、利用者を増やす、利用頻度を高める、稼働率を上げる、加算を取得する、あるいはデイサービスから訪問介護・訪問看護へと事業を広げる、といった方向になりやすい。

しかし、そこには当然ながら人手の限界がある。介護や看護は、人が人に向き合う仕事である。書類や仕組みを整えることはできても、最後に利用者さんの前に立つのは人である。単純に効率化すればよいというものではない。

価格を自由に上げにくい一方で、人件費や採用コストは上がっていく。需要は増えているのに、人は足りない。そうなると、現場にいる人の使命感や責任感に負担が寄っていく。交流会で多くの方と話していて、活気を感じる一方で、どこかで誰かが無理をして支えているのではないか、という感覚も残った。

保険外サービスや自費サービスという選択肢もある。ただ、介護保険サービスとの区分や利用者さんへの説明、同意、会計の整理などには慎重さが求められる。さらに福祉の世界では、「利用者さん第一」という価値観が強い。そのこと自体は、とても大切である。しかし、お金の話を避けすぎると、支える側の生活や事業の継続が後回しになる。

私は司法書士として、成年後見の立場から福祉の現場に関わることがある。ケース会議では、本人の意思、家族関係、財産、住まい、医療、介護が一つの場に持ち込まれる。そこでは、法律だけでは割り切れない現実がある。そして今回、交流会に参加して、その現実を日々支えている事業者の側にも、別の難しさがあることを感じた。

これは福祉業界だけの話ではない。中小企業でも、「お客様のため」「従業員のため」「地域のため」と言いながら、社長や現場の我慢で成り立っている仕事は少なくない。しかし、誰かの無理で成り立つ仕組みは、長くは続かない。

人を支える仕事ほど、支える人が報われる仕組みが必要である。利用者さん第一を本当に続けるためにも、事業として続くこと、働く人が疲弊しないことを、もっと正面から考えてよいのではないかと思う。

投稿者 リーガルオフィス白金